でんきくらげ作 [2016/8/18]

生きていることや死について考えさせられる数日であった。

まず、 吾にとり人生最高に素晴らしい巡りあいの一つであった御縁で頂いた御本(東京大学「教養学部報」精選集)に、 「生きてるだけ、もうけものと、思わなくっちゃあ」という御言葉があり、胸打たれた(p.142)。

おりしもその翌日に出会った某さんは今年妹さんが亡くなったので送り火の日に大文字山に登ったとのこと。 点火のとき大雨になったのは、きっと妹の悔し涙だろうと思った、とのこと。
ただでさえ肉親の死はつらいが、 自分より年少の人に先立たれる悲しさ悔しさを思うとその痛恨の思いに胸が詰まる。 しかも仲良し姉妹だったらしい。

また、其の後、バスに乗っていると年配女性の会話が聞こえてきた。 「主人の17回忌と姉の一周忌があるので(私の)手術の日取りは...云々」。 いろいろ大変なんだなぁ、と思った。

耳も悪いながらも、まだそこそこ不自由なく聞こえるので有難い。 子どもたちの会話も面白いが、 自分より年長の人たちのお話はためになる。

ただ生きていることに満足しているだけではだめだという説もあり、それも尤もだし、 むろん生きている以上、頭や身体を使う必要もあるが、 根本のところで「生きてるだけ、もうけもの」と思うことの大切さも痛感。